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南極物語は、1983年、高倉健主演により上映された映画です。

南極に取り残された犬の兄弟、タロとジロと越冬隊員が1年ぶりに再会を果たす実話が元となり当時大きな話題となった作品です。

2006年にディズニーが、リメイク権を取得。

ディズニー映画として公開されています。

日本版との違いなどはあるのでしょうか。


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リメイク版で登場する犬の違いは?

日本版の「南極大陸」に登場したタロとジロは実話にもとづいた犬種にこだわっています。

実際、当時の南極越冬隊と共に南極に渡った犬は、樺太犬でしたが、映画が公開された1983年には、
樺太犬は希少種となっていたため、エスキモー犬で、樺太犬のタローとジローに似た犬を登場させています。

2006年にディズニーがリメイクした作品では、樺太犬の設定にはこだわらず、シベリアンハスキーを採用しています。

また、動物愛護の観点から、登場する犬も日本版より少なくなっています。

15頭の樺太犬の悲劇とは…

南極越冬隊は1957年に南極観測に15匹の樺太犬と共に派遣されました。
その後、1958年に第2次越冬隊が引継ぎをするべく派遣されるはずでした。
ところが、想定外の悪天候が続き、ついには第2次越冬隊は南極観測を断念します。

観測船「宗谷」が悪天候で南極までたどり着けなかったのです。

結果、第1次の越冬隊が引き上げの際、第2越冬隊に引き継ぐ形で観測所に残された15頭の樺太犬達は
1年もの歳月を観測所で鎖につながれたまま残されるという悲劇に見舞われてしまいました。

もちろん、世論の声を配慮し、樺太犬の救助も試みました。が、悪天候に阻まれ救助を断念せざる得ませんでした。

その時は、最悪の事態とし安楽死をさせようと、ヒ素入りのステーキ肉も用意されたようです。
南極の悪天候はされさえも阻んだと言われています。

実際、犬係をしていた隊員らは、犬達と共に観測所に残りたいと強く要望もしていました。

最後まで、15頭の犬を何とかしたいと遁走はしていたのです。

ですが、上層部からの通達により、その願いはかなうことはありませんでした。

後ろ髪惹かれる苦渋の決断で南極を後にしています。

15頭の樺太犬の救助断念の知らせは、日本国民の多くに悲しみと怒り、絶望とともに広がりました。

大阪府の堺市には15頭の樺太犬の供養塔も建立されています。

最後にタロージロー奇跡に封印された犬がいた

第一次南極越冬隊が招いたタロージローをはじめとした15頭樺太犬の悲劇からは69年の歳月が流れ、映画が公開されて20年が経ちました。

どんな悲劇も時の流れと共に歴史という大きな波に飲まれかき消されていきます。

今、大阪府にある15頭の樺太犬の慰霊碑を見てどのくらいの人が南極に消えた樺太犬の悲劇とタロージローの
奇跡を即座に思いはせることができる人がいるのでしょうか。

当時犬係を担当し、タローとジローと奇跡的な再会を果たした北村泰一氏「その犬の名を誰も知らない」という著書を2020年に出版しました。(小学館)

著者の北村泰一氏がタローとジローと再会を果たして23年後、タローとジロー以外にもう1匹生きていた犬がいたという驚愕の真実を知り
それを検証し本にしたものです。

第三の犬の正体も気になるところですね。

映画は色褪せません。

タローとジロー生還の奇跡の陰にいたという第三の犬の正体を知ったうえで「南極物語」を鑑賞したら、新たな感動が待っているかもしれませんね。


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